tawagoto9776Kayama’s diary

60歳から1年後に会社を退職し、登山、ジョギング、キャンプ、料理等々の執筆を始める。

怖い話1 オーブ?を見た

                                                                                                          61歳のたわごと No. 9
怖い話1 オーブ?を見た
(60年とすこしの人生で、体験または聞いた怖い話)


 まだ私が自分の父母兄弟と実家に住んでいた50年以上前の話である。


 私が小学校6年生のことだった。ある朝、歳の差9つの弟が6畳の畳部屋で一人寝ていたが、その部屋は襖と障子で閉められていたので、部屋の中は薄暗かった。
 私は障子を開けて、たまたまその部屋に入りまた部屋から出た後に、障子を閉めようとした時だった。ちょうど弟が寝ている上あたりの空中に、ひし形をした黒い形状の中に直径5cmぐらいであったろうか、何か円形上の白い物体が5個から6個ぐらいが浮遊しているのを見た。私は恐ろしくなって障子を直ちに閉めて、別の部屋に逃げ込んだ。


 しかし、もしかして弟がどうにかなっているのではないか、と思ったので、勇気を出して、もう一度その部屋の入り口である、障子を開けて中をのぞいた。その時にはすでに弟が寝ている上には何も見当たらなかった。

 何ヶ月かたった後、その6畳の部屋の天井裏を覗く機会があった。
 その天井裏のある部分の板が外れて開いていたのである。私と歳が5つ違いの兄とで、その開いているところから、首を突っ込み、その6畳の部屋の天井の中を覗いた。当然天井裏であるから、真っ暗であるが、その覗いたあたりから離れた奥あたりに、数ヶ月前に偶然見たあの白い円形状の物体が居た。その時に私の兄は「なんだろうな。」で済ましてしまったので、
 私もそのまま追及もせずに、開いていた板の天井板を閉じて、そのままにしておいた。その時はなぜか、恐怖感はなかった。

 

 通常、オーブ現象とよばれる水滴のような物体は、肉眼では見えずに、写真を撮った時に、白くぼんやりとしたものが映りこむことであるようだが、肉眼で見えるようなことは、あまり聞かない。別名玉響(たまゆら)とも言われているようであるが、私が見たものは何であったのだろうか。 今となっては確認ができないが――――。

 その家は現在、他の家族に貸している。
                                                                                                             香川 潤(記)