tawagoto9776Kayama’s diary

60歳から1年後に会社を退職し、登山、ジョギング、キャンプ、料理等々の執筆を始める。

山登り 2 指標の山 (私の場合は塔ノ岳の大倉尾根)

                                                                                                    61歳のたわごと No.14
 時々、“自分はどの程度の体力があるのだろうか”と登山をしつつ思うことがないだろうか。特に大きな山、例えば、アルプスと名が付くような山にチャレンジする前に、どのぐらいのペースで歩くべきかを考えた時、客観的な自分の体力を把握しておく必要があるのではないか、と思うのである。

 この目的のため、私はある基準とする山を定期的に登ることにしている。
私の場合は、丹沢山系にある“塔の岳”の大倉尾根ルートを繰り返し登っている。
(何回登ったかはすでに明確ではないが、20回以上は登っているのではないか、と思  う。)

 繰り返し登ることで、そのルートに対してどのくらいの時間で登れたか、下りはどうであったか、と今までの登山状況と具体的に比べることができる。
(当然その時々の体調、日々の生活の疲労状況によってかかる時間が異なることもあるが。)

 

この塔の岳の大倉尾根ルートは、通常バカ尾根とも呼ばれることがあるように、何回登っても、私にとっては非常に厳しいルートである。体調がすこぶる良いのに、
気分的に登山をする意欲が低い時などは、途中で引き返したことも何度かある。
ようするに、体力、気力を充実させないと、登りきれなかった。

 

 自分自身のことを書くことは、気が引けるが、私が57歳の時であった。
その年の前半と後半のある日に、大倉尾根を登ったことがあった。
なんと、その年の前半時に登った時と、後半時に登った時とでは、頂上までの到達時間30分も違っていた。何故このような時間差が生じたのか、よくよく考えてみた。


  その年の前半時の体調も、後半時の体調も大きな違いがあるようには思えなかった。また登る時の精神的、肉体的に疲労も特にあったようには思えなかった。

色々考えて結論が出た。残念ながらおそらくは、より頻繁に山にのぼらなければ、体力が維持できなくなっている年齢になってしまったようで、その分岐点であったようである。その分岐点にどうも57歳はあったように、思えてならない。
  その後、しばらくして再度大倉尾根を登ったが、くやしいかな、57歳の前に登れたような時間ではまたしても登れなかった。もう以前のように勢いで登りきることができない、と悟った。

 わたしはもう1つ頻繁に登る山が自宅近くにある。
このコースは短く、険しい山ではなく、約1時間半で登って下ってくることが
できる。このような短いコースでは、57歳の前半時と後半時にであったような
登攀時間に差がでてこない。

 このように、自分の体力をある物差しで、具体的にわかっていれば、他の山
を登る時に、休憩の取り方、計画の立て方等々で、参考になると思う。

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                      雪の積もった塔の岳山頂 雪が降っても登山者は多い


                                                                                                                    香川 潤(記)